春分の日に柳生の里へ
こんにちは。飛鳥みやびです。天気が良い春分の日で、4月なみの陽気との事だったので、奈良の柳生の里へ行ってきました。
柳生へは、近鉄奈良駅やJR奈良駅から奈良交通のバスが出ていますが、日に7〜8本しか運行がありません。(所要時間約50分、料金片道950円)
1本乗り遅れると2時間ぐらい待たないといけませんので、自家用車かレンタカーで行くのがおすすめです。
車だと奈良市内から山道を通りますが、30分ほどで柳生に到着しました。
峠を下って柳生の里に入ると、左手にそびえ立つ木が見えてきました。有名な「十兵衛杉」です。柳生十兵衛公が、諸国へ隠密の旅に出る際に植えたと伝えられている杉です。二度の落雷で枯れてしまっていますが、堂々とそびえ立っていました。
柳生家菩提寺芳徳寺
今日向かったのは、柳生家の菩提寺「神護山芳徳禅寺」です。
江戸時代の初期に、柳生但馬守宗矩公が、父石舟斎の菩提を弔うために、三代将軍徳川家光の許可を得て、友人の沢庵和尚を開山として建立した菩提寺です。
市営駐車場に車を止めて、急な坂道を登って行き、山門をくぐって、建物の玄関を入ると史料室がありました。
柳生新陰流の巻物や伝書、武具等の展示を見ることが出来ます。本堂の方へ行くと、ご本尊の阿弥陀如来像を中心に、左に柳生宗矩像、右に沢庵和尚像と列堂和尚像が安置されていました。
このお寺の最初の和尚さんが、柳生宗矩公の子(十兵衛公の弟)の列堂和尚で、「子連れ狼」拝一刀の敵役で裏柳生の総帥「烈堂」のモデルになった方です。
3月21日が柳生十兵衛公の命日という事で、十兵衛公の法要が行われていました。
柳生家のお墓参り
お寺の裏手に回ると柳生家の墓所がありました。室町時代頃から近代までのお墓が並んでいます。一族の墓が一箇所に集まってあるのは、全国的にも珍しいそうです。
(ちなみにこのお寺は、柳生家だけのお寺なので、他に檀家はいないという事です)
面白かったのは、酒樽や徳利やおちょこの形で出来たお墓があったことです。よほどお酒が好きな方だったんですね。それにしてもこのようなお墓を造るなんて江戸時代の人はユーモラスですね。
剣の聖地柳生正木坂道場
駐車場へ戻る坂道の途中に大きな建物があります。「正木坂剣禅道場」です。
普段は閉まっているそうですが、この日は柳生新陰流の方々が稽古をしていたので、中も見せて頂きました。とても雰囲気のある大きな道場でした。
道場の板の間の周りが一段高くなっていて、畳が敷かれていました。ここで座禅をするそうです。だから剣禅道場なんですね。
今回は訪れませんでしたが、その昔作家の山岡荘八氏が買い取って、NHKの大河ドラマになった、柳生が主役の「春の坂道」をそこで執筆したという「旧柳生藩家老屋敷」も観光スポットのひとつです。
お土産は吉野の葛もち
帰りに近鉄奈良駅のエキナカのお店で、吉野本葛の「天極堂」を発見しましたので、葛もちを買ってかえりました。もっちりとした食感となめらかな口当たりがたまりません。大好きです。
4月8日(土)9日(日)には第12回「柳生さくら祭り」が開かれ、野外の舞台で歌や踊り、伝統芸能や武術の演武等の催しが行われるそうなので、是非また4月にも柳生を訪れたいと思います。ではまた。